T4summit
『旅行に愛犬を連れていくのは是か非か?』
ドッグトレーナー4人の意見を聞いてみよう!
T4SUMMIT
愛するイヌの育て方、しつけ方で悩んでいる人は多い。当然のことだろう。教育の問題は人間の子どもに関しても様々な意見が飛び交っている。何を、どう教えるか?…それはやり直しのきかない重大なテーマ。だからこそ、ひとりの“先生”の意見を聞くだけではリスクが伴う。今、流行りの「複合知性」。個性豊かな4人のドッグトレーナーが難問に挑む!
「しつけの罰則としての「ハウス!」は是か非か?」
今回のテーマは、しつけ・トレーニングの過程でイヌが“わるいこと”をしたとき、ペナルティとして「ハウス!」を命じるのは有効か否かという問題。
今回もT4メンバーそれぞれの意見は分かれたが、焦点は、そのイヌがはたして「1ヵ所から動くことを禁じて行動を制限する」ことを適度に苦痛と感じるかどうか。
人間も子どもの頃に、親に怒られて押入や物置に閉じこめられたり、「出ていけ!」と家から閉め出されたり、ということがよくある。じつは今回のサミットで肯定派と否定派にT4メンバーの意見が分かれたのも、この“幼児体験”が影響している模様。さて、誰が “閉じこめられ族”で、誰が“追い出され族”か?
たとえイヌがハウスに閉じこめられて苦痛に感じても、それはハウスに入ってしばらくしてから。ぼくは、これではトレーニングの過程で有効なペナルティにはならないと思います。わるいことをしたら、その場で叱らなければダメ。ハウスに閉じこめても、イヌはなぜその罰を与えられたのか理解できないでしょう。
ただ、イヌが過度に興奮して自分を抑制できないようなときは、ハウスに入れて落ち着かせるのは有効でしょう。
また、叱られたあと、自分でハウスに入るならOK。“逃げ場所”というのは人にもイヌにも必要なものだと思います。
じつは私、子どもの頃、親に怒られると家を追い出されていたんですよ。しかも裸にされて。そんな経験があるからか、私はイヌにとってハウスというのは「安心できる場所」だと思っています。人間ならば子ども部屋のような空間。だから、トレーニングの過程でも有効ではないし、むしろイヌがハウスを嫌いになって入りたがらなくなるのは害になると思います。「ハウス!」を利用するなら、ペナルティとしてではなく、イヌがイタズラをするまえに、それを制限する目的で使うべきでしょう。
しつけには罰よりもイヌに「これはわるいこと」と伝えることが大事。そもそも罰は必要ないというのが私の考えです。
子どもの頃、わるさをすると父親に「出ていけ!」と言われて家から閉め出されたことがあります。今でこそ「親の偉大さ」を十分感じていますが、その時点で「何が悪かったのか?」理解することは困難だったと思います。「ハウス!」もそれを実行したからといって飼い主とイヌの関係性が深まることはありません。しつけではイヌに「何が悪かったのか?」を教えてあげることが大切。そのためには例えばイヌにとっての「楽しみ」がなくなるという罰も有効です。また、罰として「ハウス!」を使用するのではなくまた、イヌが何かわるさをしたときには、飼い主として「イヌがわるさをするまえに何かできなかったか?」と自分に問うことも忘れないでほしいと思います。
私は、愛犬に体罰を与えたり大声で叱ったりして失敗している飼い主さんに「ハウス!」をすすめています。ハウスに入れられてイヌが感じるのは、閉じこめられたという苦痛ではなく、それまでしていた“遊び”を続けられなくなる不自由さ。その意味で「タイムアップ」の罰と同じ。
また「家具を噛む」とか「粗相をする」といった行動を正すときに特に有効だと思います。逆に「吠える」という場合には、あまり効果はない。そう、ペナルティというより、イヌにわるいことをさせないための「マネージメント」と言ったほうがいいかも。
私? 子どもの頃は、わるいことをすると押入に閉じこめられていましたね。
《T4プロフィール》
人とイヌのための住みよい社会の実現に向けて活動する「犬のいろは」から誕生した、業界初・ドッグトレーナーのコラボチーム。
・北海道の雄大な自然のなかでイヌを育てるPLATZ/DOG BOND・山田EIKI
・カリフォルニアで学んだカワノ e-ドッグ・川野悌子
・シドニーで学んだDoggy Labo・中西典子
・カナダで学んだDOGSHIP INC.・須﨑大。
それぞれ異なる環境で動物行動学を学んだ個性豊かなメンバーによる多角度からのアドバイスがT4の強みだ。
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