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Australia:ドッグシェルター最前線

前号ではレスキュード・ドッグたちが主役のイベントレポートをお届けしたが、今回は、そんな犬たちが暮らす施設を紹介しよう。
動物愛護の精神が根付く、オーストラリア。この国には、犬を保護して新しい飼い主を探す施設が充実している。


有名なところでは、国内に30ヵ所を超えるシェルターを運営しているRSPCAが挙げられるが、ほかにも、小規模なアニマル・シェルターはたくさんある。そのひとつが、シドニー市内Cartonの“Sydney Dogs Home”だ。


シェルターとは、捨てられたり飼育を放棄されたりした動物を里親が見つかるまで保護する施設のこと。

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 シドニー中心部から南へ車でおよそ40分、静かな住宅街に“Sydney Dogs Home”はある。佇まいはまさに“家”そのもの。

私が訪れた2005年のある日、チャイムを鳴らして玄関を入ろうとすると、アラスカン・マラミュートが元気に飛び出してきた。ちょうど、ボランティアが散歩に連れ出したところ。犬の顔はいきいきと輝いて見える。

施設内に入ると、壁のボードに犬や猫の写真を貼る若いスタッフたちが出迎えてくれた。獣医院の受付といった雰囲気のカウンターの奥には、パソコンに向かうスタッフも。常時5人前後のスタッフがパートやアルバイトとして雇われているそうだ。

 


新しい家族を迎え入れたいと訪れた来客への対応は、年中無休。ただし、動物たちのストレスにならないようにと、見学は1日4時間ほどに限っている。さらに、2日ごとにウェブサイトを更新、地方紙に広告を出すなどして、動物たちのために新しい“家”を探しているという。

犬舎は、いわゆるバック・ヤードと呼ばれる裏庭部分に作られていた。

「こうやって犬たちに付けられた名前を呼びながら、私のようなボランティアが毎日お散歩で遊んであげたり撫でてあげられるのが、いいなぁ~って思ってます」

 

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そう語るのは、シドニー在住の日本人ボランティア、カズコさん。“Sydney Dogs Home”主催のチャリティーディナーでは、カズコさんが描いた仏陀の画2枚で1650豪ドルを売り上げ、全てを寄付金でまかなう“Sydney Dogs Home”の運営にも貢献している。シドニーに住む娘さんが、この施設から犬を引き取ったことでその存在を知ったそうだ。現在、動物たちの世話するボランティアには、約350人が登録している。
「捨てられてしまったり、裏庭から逃げ出してしまったり、ここへ来る理由はさまざまで悲しいけれど、動物たちに新しい家族が見つかるたびに、すごくうれしくなります。いつも50匹以上はいるワンちゃんのうち、1カ月以内に90%が新しい家族のもとへと引き取られて行くんですよ」

1999年からマネージャーを務めるパトリシアさんが見せた笑顔のなかに、玄関ですれ違った犬の輝いた瞳と未来像が重なって見えた。