「夏を乗り切る!わんこの快適お手入れ法 vol.1」 / 佐瀬 栄子
さあ、いよいよ夏本番! 暑いのはワンちゃんも私たち人間も同じだけど、全身毛でおおわれたワンちゃんたちはもっと大変!! 夏バテしてワンちゃんが体調をくずしてしまわないように、今のうちからしっかりと対策を練ってあげましょう!
今回は、暑い夏の快適な過ごしかたやお手入れについて、2回に渡ってお話します。
「わんこは暑いのが苦手!」
ちょっと専門的な話になりますが、犬の場合体臭の元となるアポクリン汗腺は全身にありますが、体温調節のためのエクリン汗腺はパッド(肉球)にしかないので、私たち人間のように汗をかいて体温調節をすることができません。
では汗をかけない犬は、どうやって上がってしまった体温を下げるのかというと・・
口を大きく開けてハァハァとあえぐように呼吸をすることで、汗の代わりに多量の唾液を分泌し、この唾液が蒸発するのを利用して、体温を下げます。
これを“パンティング”と言います。
「気づいてあげて、パッド(肉球)の異常」
まず最初に、わんこの足裏をよーく観察して下さい。
足裏の毛が伸びて、パッドがかくれんぼしていませんか?パッドが赤くなったり、擦り剥けていたりしませんか? キレイにお手入れされている子でも、意外と見落としやすい部分がここ、足裏なのです。
日中暑い時間にお散歩に出かける方は少ないと思いますが、真夏のアスファルトは表面温度が50度くらいになることもあって危険! 夕方になっても地面は熱を持っています。
靴も靴下も履かずに歩くワンちゃんは、知らず知らずのうちに火傷していたり、ガラス片などで怪我をしていたり。
対策として、お散歩の時間は早朝か夕方遅くなってから、アスファルトが冷えた時間に。
お散歩の前後にわんこ用の肉球クリームを塗ってパッドを保護してあげると良いでしょう。
「ちょっと待って!! サマーカット」
この時期サロンに来るワンちゃんは、シャンプーよりもトリミングコースのほうが圧倒的に多くなります。中にはサロンに入ってくるなり「先生!とにかく短く ツルツルにして下さい!」と言う飼い主様もいます。
暑くてハァハァしているワンちゃんを、見るに見かねてでしょうが、ちょっと待って!バリカンでツルツ ルに刈る事で本当にワンちゃんは涼しくなるのでしょうか??
答えは ノーです。
地肌が透けて見えるほど突然短毛にされ、暑い温度環境に連れ出されたり直射日光を浴びたりすると、断熱層がなくなった皮膚は直接高温にさらされ、短時間で 体温は上昇し、熱中症・日射病になってしまう確率が高くなります。強い紫外線が皮膚に直接あたって、皮膚によくないのは人も犬も同じです。
短くするにしても、ある程度の長さ( 少なくても1~2センチ )は残してカットしてもらいましょう。 お腹の部分をいつもより広めにカットしてもらうのも良いでしょう。
私はその子のイメージを損なわないような、自然なカットを常に心がけています。
「家庭でできる 夏のワンちゃんケア」
お家でするお手入れのメリットには、前回のマッサージのお話と共通する点が多くありまます。
○血行が良くなり新陳代謝や免疫力が促されて、体調を整える
○ワンちゃんとのコミュニケーションが取れ、精神的な絆をより深いものにする
○体調の変化や病気の早期発見
日常のお手入れで大切なのは、皮膚・被毛を清潔に保つ事です。
特に夏場は、長い毛に覆われていると熱が発散されにくくなりますし、毛玉やもつれを放置しておくと、皮膚が蒸れて湿疹やただれ・皮膚病の原因になります。
短い毛の子であっても、汚れやほこりをそのままにしないこと。
それぞれの被毛の長さや質に合ったブラシやコームを使用して、ワンちゃんとのコミュニケーションタイムを楽しみましょう!
*左から、コーム2種・スリッカー、ピンブラシ、獣毛ブラシ、ファー
ミネーター(不要なアンダーコートを抜き取る道具)です
(次回vol.2.では 快適な室内環境と生活環境についてお話します)



















